活動は下記をご覧ください


市民社会強化活動支援事業

NPO法立法過程記録の編纂・公開プロジェクト

NPO法20周年記念プロジェクト

NPO法20周年記念動画

市民自治ノート-NPOまちぽっとから

ソーシャルジャスティス基金

草の根市民基金・ぐらん

新宿市民ファンドネットワーク企画

もうひとつの住まい方推進協議会

過去のプロジェクトはこちら

明日へ基金

仕事の依頼はこちらから

HOME  >  トップ  >  トム・アンガッティ 米国ニューヨーク市立大学教授講演会(2009年4月10日)

トム・アンガッティ 米国ニューヨーク市立大学教授講演会(2009年4月10日)

ニューヨークにおいて、都市の住宅、貧困問題、コミュニティ開発について研究してきたトム・アンガッティ教授を招聘し、NYのコミュニティ開発の実情とコミュニティ・プランニングについての講演会・討論を行いました。コミュニティ・プランニングとは、ここでは行政や民間デベロッパーなどによる再開発、区画整理などの都市計画に対し、コミュニティを基盤にした住民グループが独自の計画を作成し、提案する活動を指し、日本の市民が主体となったまちづくりに通じるところがあります。

『New York for Sale』トム・アンガッティ教授(米国ニューヨーク市立大学教授):
1941年生まれ。インディアナ大学卒業、ラトガース大学修士修了、ラトガース大学で都市計画の博士号を取得。ニューヨーク市都市計画局プランナーを経て、現在、ニューヨーク市立大学ハンター校教授、同コミュニティー計画・開発センター所長。ローマ・アメリカンアカデミー賞(1989-1990年)などを受賞。主な著書は『New York for Sale』(マサチューセッツ工科大学出版)など。

※講演会の内容の一部を紹介いたします。

強力な不動産資本に対決するコミュニティ・プランニング

1. ニューヨークのコミュニティ・プランニング

アンガッティ教授講演会写真01NY市は人口800万人、グローバル経済の中心地である。ウォール街から生まれる莫大な富によって、市観光局はここを不動産の首都と呼んでいる。世界中から巨額のお金が不動産に投資され、コミュニティ開発が促進されると地価が上昇し、多くの人が立ち退きを迫られる。強大な不動産産業に富が集中し、貧富の格差が拡大して、社会が所得と階層によって分断された都市になっている。NY市には4万5000人のホームレスが存在し、フードチケット(食費補助)を受ける人は100万人に達する。

市政府は立ち退きやコミュニティの分断に対し、弱い権限しかもっていない。そうした状況が土地、公共空間、コモンのコミュニティコントロールを求める闘いになっていて、コミュニティ・プランニングにつながっている。その始まりは50年前に遡る。クーパー・スクエア地区の人々が市が支援する都市再生計画による低所得住宅の取り壊しと強制退去などへの単なる反対運動を超えて、自分たちのコミュニティの計画を自分たちで考えるという運動が起こったのである。

2. 70以上のコミュニティ・プラン

アンガッティ教授講演会写真022002年、大手不動産会社によるブルックリンのアトランティック・ヤードの大規模再開発計画が浮上した。これに対し、住民や商店は立ち退かされることを阻止するため、「ブルックリンの破壊ではなく、開発を」運動を組織し、立ち退きをしない独自のコミュニティ・プランをつくり、不動産会社に対する計画の変更を求める闘争を訴訟も含めて続けている。

こうしたコミュニティ・プランは現在、ニューヨークでは70以上存在する。その大半は労働者層の住む地区で、黒人やラテン系、アジア系など政治力とはかけ離れた人たちの住む地区で行われている。プランの規模は、1つの小さな街区から、人口15万規模の大きな街区までにわたっている。NY市には59の地区に市民によって構成されるコミュニティ・ボードがあって、市政府に対しコミュニティの計画を提案する権利を持っている。コミュニティ・ボードを通じて、10地区のコミュニティ・プランが市政府によって承認されている。

3. プログレッシブ・コミュニティ・プランニング

アンガッティ教授講演会写真03コミュニティ・プランニングは、伝統的なプランニングとは違い、地域及びグローバルな平等、社会的包摂、そして環境正義を達成することを目標としたプランニングである。低所得の有色人種の労働者地域をベースとした社会運動のなかから生まれ、人種、経済階層の融合をベースとするプログレッシブな政治的伝統の一部である。過去20年の間に、環境正義運動がコミュニティ・プランニングのプログレッシブ・アプローチをさらに前進させ、社会的包摂に関し最も率直な主張をしている。

こうした社会包摂的プランニングの背景には、NY市ではゾーニングや土地利用コントロールを通じて、人種や階層を隔離し、社会的排除を達成しようと試みみてきたことがある。市の最も排他的な地区では、市民参加を取り入れた高度にコントロールされたプランニング・プロセスが導入されているが、透明でもなく、意思決定における住民の役割は大きく制限されている。多くの人を巻き込みながら、実際には少数のための計画をしているのである。

2001年に数十年にわたるコミュニティ・プランづくりの努力を踏まえて、コミュニティ・プランニングに関する50以上のコミュニティ組織、専門家が集まってCampaign for Community-Based Planningが設立された。

認定特定非営利活動法人 まちぽっと
160-0021 東京都新宿区歌舞伎町2-19-13 ASKビル501
TEL:03-5941-7948 FAX:03-3200-9250