築地市場跡地の再開発「築地まちづくり事業」実施方針と課題
伊藤久雄(NPO法人まちぽっと理事)
報道によれば東京都は2022年3月30日、築地市場跡地(中央区)の再開発を巡り、事業の方針と事業予定者の募集及び選定について、「水と緑に囲まれ、世界中から多様人々を出迎え、交流により、新しい文化を創造・発信する拠点」をコンセプトとする、「築地地区まちづくり事業」の実施方針を発表した。方針には、国内外から人々が集う集客施設や交通インフラ拠点の整備、舟運ネットワークの活用・強化、歩行者ネットワークの整備などが盛り込まれている。
都は民間事業者からの提案を受けて再開発に取り組むことになる。選定された事業者は広さ約19haの敷地を都から借り受け(定期借地権)、交通インフラ拠点や大規模集客施設などの整備・運営をする。都有地の貸与期間は建設期間などを除いて70年間という長期間になる。
事業者の選定にあたっては公募型プロポーザル方式を採用する。22年秋ごろまでに募集要項を公表し、23年度内に事業予定者を決定する。応募者の基本要件は、「約70年間にわたる事業期間中、施設の整備・運営などを、安定して遂行できる企画力、技術力および経営能力を有する民間企業」とした。
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