今後の分権改革-地方からの提案等に関する対応方針と全国知事会長等の対応について
伊藤久雄(NPO法人まちぽっと理事)
国会における「地方分権の推進に関する決議」から30年、「提案募集方式」を導入してから10年目の節目を迎えたということで、先月15日、地方分権改革の今後の方向性についてー提案募集方式の導入以後10年の総括と展望(地方分権改革有識者会議)が提起された。しかし私には、国-沖縄関係に象徴されるように、安倍政権以降の自公政権の下で現状はむしろ地方分権改革に逆行していると思われてならない。
本稿では、地方分権改革の今後の方向性についー提案募集方式の導入以後10年の総括と展望(地方分権改革有識者会議)を簡単に紹介した上で、令和5年の地方からの提案等に関する対応方針(令和5年12 月22日、閣議決定)と、この提案を受けた地方3団体の「令和5年の地方からの提案等に関する対応方針」の閣議決定を受けて(令和5年12月22日)をみていくことにしたい。
地方3団体の最後の要請、すなわち「国と地方の関係の抜本的な見直しを行うことにより、真の地方分権型社会の構築に向けた改革を更に推進することを強く要請する」という文言に現状に対する強い不満を感じるのだ。
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