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「避難生活の環境変化に対応した支援の実施に関する検討会とりまとめ」と課題

伊籐久雄(NPO法人まちぽっとスタッフ)

 内閣府に設置された「避難生活の環境変化に対応した支援の実施に関する検討会」は今年6月、検討結果をとりまとめた(内閣府防災情報のページ。以下検討会とりまとめ)。その経緯は以下のとおり。
 近年の災害では、在宅や車中泊等で避難生活を送る避難者等が多く存在しているほか、新型コロナウイルス感染症拡大を受けて分散避難の取組が進むなど、避難者等の避難生活を取り巻く環境は大きく変化している。
 また、避難者の支援を全て行政職員が担うことには限界があるため、避難者等の支援に取り組む民間団体との連携が必要である。加えて、近年自宅等で災害関連死が多く発生していることや、今後南海トラフ地震等の大規模災害ではさらなる被害が想定されることから、これら避難所以外に避難する者の状況把握や支援方策の検討は喫緊の課題である。
 このため、内閣府では、「避難生活の環境変化に対応した支援の実施に関する検討会」を設置し、8回に渡り議論を行い、その成果をとりまとめた。
本稿では「検討会とりまとめ」を紹介するとともに、9月の能登半島豪雨災害が追い打ちをかける「複合災害」も踏まえた課題について考えたいと思う。

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