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「人中心の道路空間」のあり方を考える-国土省検討会の資料から

伊籐久雄(NPO法人まちぽっとスタッフ)

 国土交通省は2020年6月、道路政策のビジョン「2040年、道路の景色が変わる」を公表した。この道路政策のビジョンでは、道路を人々が滞在し交流できる空間に回帰することが提示された。国土交通省はこのビジョンを踏まえて、「道路空間を街の活性化に活用したい」等、道路の利活用への新たなニーズを実現するため、「ほこみち」制度を2020年11月に創設し、さらに令和4年8月には「道路の景色を変えていく~2040 年道路政策ビジョンへのロードマップ~」を策定するなど、人中心の道路空間の構築の実現に向け、取組を進めてきたとしている。(「ほこみち)制度は後述」
 この取組みをさらに促進するために、昨年(2024年)6年6月、歩道に加えて、路肩等の柔軟な利活用等、より一層の利活用の促進に資するため、「人中心の道路空間」のあり方に関する検討会が設置された。本稿では、2020年以来の道路政策の流れをおさらいし、「人中心の道路空間」のあり方に関する検討会でどのような検討がされるのか、2回の検討会で示された資料をもとに考えたいと思う。

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